2016年8月7日
古民家建築の伝統構法とは?
古民家は伝統構法という構法で建てられています。
伝統構法の特徴は、釘や金物をほとんど使用せず、木材同士の組み合わせにより柱や梁を組み上げます。そのため、古民家は分解が可能となり、移築する場合、分解し部材を移送し、また現地で組み立てなおすことが出来ます。昔の人は材木も貴重であったため、木材のリサイクルが一般的だったようです。また、木材の特徴として木材になった時から100年から300年経過すると自然に乾燥され非常に堅くなります。その堅い木材は強度が高いと重宝されました。日本の家の基礎は、中世から近代まで自然石の上に柱を立てる方法が多く取り入れられたようです。自然石は凸凹があるので、柱の端部を自然石の形に合わせる光付けという技術が使われました。それより以前は、地面に穴を掘って下を突き詰めて柱を立てていました。その方法では、地面から水を吸い上げるために柱は腐ってしまいます。そこで礎石として自然石の上に柱を立てるようになりました。地震の際は、その自然石から柱がずれることにより逆に地震の力を逃がす免震の役割を果たしたと言われています。
伝統構法で建てられる古民家は、主に雨、雪の対策として勾配を付け、軒先を深くして夏の日差しが室内に差し込むのを防いでいます。昔の家は夏の高温多湿の気候を快適にするために工夫された家なのです。
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