階段昇降機の設置
高齢化が進む中、親や自分が高齢となり、今の住んでいる2階建てのマイホームに、いずれは、昇降機やホームエレベーターを設置したいと思われている方も多いのではないでしょうか?
ホームエレベーターや昇降機を何年か後で設置する場合、当然、それを見越したスペースを考えなければなりません。
今回は、昇降機について書きたいと思います。
まずは、
取り付けるための有効幅
多くの昇降機は、直線階段用であれば70cm程度、曲がり階段用であれば75cm程度の階段有効幅が必要となります。
直線階段用と曲がり階段用の階段昇降機では、それぞれ椅子やレール形状などが違っているため、必要とする階段の有効幅も変わるので、注意しましょう。
最近、建てられた住宅やこれから家を建てる場合は、75cm程度の階段有効幅は、設計の段階で確保されているはずなので、問題はないかもしれません。
しかし、既に建っている築年数の古い住宅や、デザイン性を重視した住宅や独自の生活空間を優先して建てた住宅などの場合は、階段幅が一般的な住宅の階段よりも狭いこともあるかもしれません。
あなたのおすまいのお家の階段の有効幅をこの機会に確認しておきましょう。
更に、昇降機は、幅以外に考慮しなければならないスペースの確保が必要になります。
昇降機の収納スペース
階段昇降機は、椅子の「肘掛け・座面・足台」を開いた状態で使用します。
使用しない場合は「肘掛け・座面・足台」を折りたたむ状態にしますが、折りたたんだ状態でも約35cm程度は設置側の壁から出っ張りますので、
椅子の停止位置を決める際は階段周囲の状況も含めて検討する必要があるのです。
階段の上下階フロアどちらかに椅子を停止させておくスペースがある場合は、階段昇降機を使用しない時に階段の昇り口や降り口で椅子を停止させず、
階段から少し離れた場所に椅子を停止させるようなレール設計も考慮しましょう。
コンセント
昇降機は本体に搭載されたバッテリーが搭載されています。
そのバッテリーを充電するために、交流100Vから直流24Vに変換する充電器を設置しますので、階段の近くにコンセント(電源100V)が必要となります。
階段の近くに既設コンセントがある場合はそちらを利用することが出来ます。
これから家を建てる方で、昇降機の取り付けまで考慮される方は、階段の幅、収納スペース、電源の確保まで考えておきましょう。
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